氷への憧れ 水無月の起源
2023.06.30
みなさま、こんにちは。
本日も帯みのりをご覧下さり
誠にありがとうございます。
本日は年に一度の夏越の大祓の日。
京都はあいにくの雨予報ですが、
ゆったりとした気持ちで過ごしたいですね。
氷への憧れ
京都では、
一年の折り返し地点に当たる
本日6/30に、半年間の汚れを祓い、
残り半年の無病息災を祈願します。
各神社で本日は
夏越の大祓の神事が
執り行われます。
その夏越祓の日に、
無病息災を願い、京都で食べられているのが
「水無月」(みなづき)と言う和菓子です。
平安時代、
京都の宮中では、
旧暦の6月1日に
「氷室の節会」(ひむろのせちえ)
と呼ばれる行事が行われていました。
京都の氷室で冬に作っておいた天然の氷を
夏まで保管し、そこから取り寄せた氷を口にして
夏を健康に過ごせるようにお祈りするものです。
しかし、
庶民にとって夏の氷は大変貴重で、
そう簡単に手に入るものではありませんでした。
そこで、氷の形を形どった
三角形のういろう餅の上に
邪気を祓うという小豆を乗せた
「水無月」が作られました。
そして、毎年6月末日は、
「水無月」
が食べられるようになったそうです。
また四角を半分に切る、
ということが
一年を半分に切る、
ということを示すそうです。
「水無月」は、
庶民の氷への憧れから生まれた
お菓子なのです。
私は元々大阪出身で、
京都に住んで20年ですが、
毎年この時期になると、
スーパーや百貨店で
棚から転げ落ちる程に積み上げられた
「水無月」を、なんでこんなに売れるんやろ、、、
と、ほんまに他人事でした。
水無月を、
真剣に選んでおられる京都の人々を
ぼんやりと不思議に眺めていたものでした。
京都の人が何故
水無月をあんなに真剣に選ぶのか。。
ずっと不思議やな〜と思ってた謎が
やっと分かって、一気に心が軽くなりました。
(これが夏越祓?)
(2023年 北野天満宮
model 長谷川由美子 photo 荒川友子)
夏越の大祓。
皆様も、
半年間を振り返る
良い機会にしてみては如何でしょうか。
京都 西陣 帯みのり