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きものを学ぼう -帯留の世界-

2022.08.29

 

着物コーデの楽しみのひとつ、帯留🌟

わたしは帯留が大好きなので、小さくてかわいいものを見つけると

帯留にしたらどんな感じになるだろう???と妄想にふけってしまいます✨✨✨

最近は、ブローチや髪飾りのパーツ、箸置きなども加工して帯留にされてる方もおられますね。

今日は、そんな大好きな「帯留」について調べてみました🌈

 

帯留(おびどめ)とは、

「女性が帯締めに通す飾り物の装身具

「帯止」という漢字が使われることもある。

京都の花柳界では、舞妓用の帯留を「ぽっちり」と呼ぶ。」

 

確かに、「ぽっちり」とは、

とても京都らしい言葉かもしれません。

かわいらしい呼び方ですよね💕

 

 

帯留の発生と形態の変遷

 

帯留の歴史は、江戸時代後期、文化文政年間(1804年 – 1829年)に、始まります。

帯留という言葉の初出は、1822年(文政5年)、まだ鎖国中の江戸時代後期。

帯留は、当時、胴締や上締とも呼ばれ、帯留の原形と帯締めの原形の、

その双方を指し、腰帯・しごき帯・布を仕立てた「丸ぐけ」「平ぐけ」と呼ばれる

紐・真田紐組紐を結ぶものと、留め金具式のものとがありました。

紐は現在の帯締めへと発展し、留め金具は、現在の帯留へと発展していきました

現在の帯留へと発展していく、留め金具式の帯留は、現在の帯留とは形状が異なっていました。

 

装飾性もあり、実用性が高い、帯がほどけないようにする為の「帯の固定金具」であり、

「紐を通すのではなく、紐の両端に表金具と裏金具を取り付け、合わせて引っ掛ける構造」でした。

当初は、主に男性が用い、女性は老女が用いていましたが、女性にも広まっていき、

男性から女性へと移行していきました✨

幕末1853年 – 1869年)から明治初期にかけては、芸者衆の間で流行しました。

芸者衆は、客の男性の、刀の小柄目貫柄頭などの刀装具や、

煙草入れなどを「契りの証しとして」帯留に作り替えて用いた ものと思われます🥹💕

私も志士の刀装具頂いたら帯留にして身に着けていたいだろうな。。。

 

 

 

 

 

 

 

明治に入ってからは「パチン留め」と呼ばれました。

1876年(明治9年)に廃刀令がでると、不用になった刀装具を転用するという形で、帯留の使用が盛んになりました。

廃刀令で失職した、刀装具を加工していた職人は、帯留め職人となりました。

 

以降、帯留は、「一時は、帯締めには必ず帯留めをするもの、というくらい」大流行します。

刀装具などを作り替えた、留め金具式(パチン式)の古い帯留が、現在も残っています。

↑フック式留め金具と紐通し式帯留の併用の一例

この形式、けっこうアンティークの古着屋さんでベルトとしても売ってますね。

私も古着屋さんで昔よくこの形式のベルト買ってました。

バックルのみも可愛いものやカッコイイものを見つけると必ず買ってました。

最近は、古着屋さんにもあまり行ってないから、また今度行ってみよ🎶

 

1892年(明治25年)頃から、現在のような紐に通す形式の帯留が現れて流行し、

「パチン留め」は徐々に廃れ、帯留は、実用性の高い帯の固定金具から、完全なる装身具へと変わっていきました。

装飾を全く廃した実用性そのもののフック式の留め金具と、装身具そのものの紐通し式帯留が併用されることもありましたが(この場合、実用性そのもののフック式留め金具は、後ろに隠して使われました。)、現在ではあまり見かけず[17]、紐通し式の帯留のみ用いるのを主流とします。

↑開閉式帯留に使われる金具

現在の帯留には、主流の紐を通す形式の他に、帯締めの上から金具で押さえるクリップ式・開閉式の帯留があり、紐通し式に比べて、厚みのある紐に使え、帯締めを締めた後にも使えるという利点があります。

私はこの上からタイプ大好きです🎵

なんせ、分厚い帯締めって結構ありますからね。。。

どちらも、金具を使ったあとに、金具の間に紐が通り、

留め金具式帯留とは異なって、純然たる装身具です。

 

 

 

素材

帯留の素材は、珊瑚翡翠瑪瑙琥珀象牙鼈甲(べっこう)、

蒔絵螺鈿カメオ水晶ダイヤモンド真珠ルビーエメラルドサファイアプラチナ、金属に七宝を施したもの、木彫陶器ガラストンボ玉セルロイドなどで、工芸品が多用されています。

私は、特にガラス、珊瑚、象牙系の帯留にはほんまに目がないです(聞いてません)

 

帯留に用いる帯締め

帯留は、通常、平たい帯締めに通して使います。

幅二分 – 三分の、細い帯締め用の帯留が多いです が、幅の広い帯締め用の帯留もあります。

舞妓が使用する「ぽっちり」を通す帯締めは、一般には出回らない、一寸もの幅があります。

幅二分〜三分の、細い平打ち(平組)の帯締めは、帯留をより目立たさせるために組まれるようになったものです

帯留として作られたものでなくとも、紐を通す部分があれば帯留として代用が可能です。

洋装用のブローチなどは、帯留に転用でき、ブローチを帯留に転用させる金具も市販されています。

 

TPO

帯留と季節

翡翠素材は、夏用とされることがあります。

水晶素材は、夏用とされることがあります。珊瑚素材は、冬用とされることがあります。

 

茶席と帯留

簡素を旨とする茶会では、「茶席の道具の美しさに匹敵するものはない」という意味や、万が一にも道具を傷つける等の粗相がないよう、帯留は避けます。「寂びた装いの一つとして使うのであれば、かまわない」とする考え方もあるが、その場合でも茶会の性質を吟味し、師匠や諸先輩に意見を伺い、常識をふまえて決めるのが適当だとされます。

茶道をされてる方は、先生にご質問されてから使用されるのが一番ですね。

 

喪服と帯留

喪服に帯留は、避けます。黒い石なら良いとする考え方 や、通夜・葬儀には不可ですが一回忌までなら色喪服に翡翠真珠水晶のみ可、以降は通常通りとする考え方法事の略喪服に翡翠真珠など数珠に用いられる貴石なら良いとする考え方などがありますが、良しとするかどうかも含めて本や人によって色々と違いがあります。

花柳界の正装と帯留

戦前の写真には、黒の五つ紋付正装に帯留を用いる姿が残されていますが、

現在は、黒の五つ紋付正装に、帯留は使用しないとされています。

 

上流社会の礼装と帯留

上流社会では、日本が欧風化していくに当たって、華やかな西洋の宝飾品に対抗できる和装品の一つとして、宝石を使った帯留が、戦前からもてはやされました。フォーマルな席では、「宝石を豪華に飾る(西洋の)ローブ・デコルテに対し、日本婦人の紋付き(色留袖)にノー・ジュエリーは見劣り」がし、宮内庁筋から、「きものの礼装のときは帯留めや指輪に宝石を」と、お達しが出たこともあるそうです。確かに、華美なドレスに煌びやかなネックレスやイヤリング、指輪をつけた女性に比べると、日本の礼装は地味に見えたのかもしれませんね。そもそも欧米と日本の美意識の違いが違うのだからしかたのないことなのかもしれませんが。。。

しかしながら、紋付色留袖丸帯礼装に合わせて、ルビーサファイアエメラルドを使った帯留は、夜のパーティーやレセプションで、ダイヤモンド真珠を使った帯留は、昼夜を問わず、活躍しました。また、1931年(昭和6年)、皇族の女王が降嫁するに当たって撮影された婚礼記念写真の中に、女王が引き振り袖丸帯、三分程の幅の帯締めに帯留を通して着用した姿(夫君は、モーニングコート着用にシルクハット、手袋をお持ちの姿)や、1944年(昭和19年)、鷹司家の現当主の両親の結婚式の写真に、鷹司家の令嬢が、帯留を用いている姿1981年(昭和56年)、一橋徳川家の当主の勲一等瑞宝章授章式の際に撮影された記念写真に、当主に随伴された鳥取藩池田家出身の夫人が、五つ紋付きの色留袖に帯留を用いる姿 などが、残されています。

 

このように、上流社会では、「和服にもフォーマルのときには帯止めと指輪に宝石を使う」ようになりましたが、

留袖には、帯締めとして、帯留には通常は通らない、白の丸ぐけ紐(布を仕立てて綿をくるんだ紐)を用いるのを本来の姿とする(振袖にも、丸ぐけ紐を用いるのが本来の姿とされてます。)とされてます。

 

 

しかし、徳川将軍家徳川慶喜家の奥方、徳川慶喜家や紀伊徳川家出身の奥方、加賀前田氏出身の奥方、正仁親王妃華子御成婚の際の告期の儀津軽家の奥方などの、旧華族の写真に、五つ紋付きの黒留袖に帯留を通した幅二分〜三分の平打ち(平組)の帯締めを用いている姿が残っており、本来の姿は別として、黒留袖に帯留を使用することは、全くタブーでは無かったようです(振り袖も同様である)。

なお、留袖に用いる帯留は、ダイヤモンドルビーサファイアエメラルド真珠の五大宝石もしくはアレキサンドライトヒスイを加えた七大宝石のものがふさわしいとされる[44]。また、振り袖に用いる帯留は、ルビー真珠オパール珊瑚七宝などがふさわしいとされています。

 

一般社会の礼装と帯留

花柳界上流社会を別とした一般社会では、礼装に帯留を用いるか用いないかに関して、様々な説があります。

留袖に帯留は、使用してもしなくとも構わないとする説や、その説にのっとった記述や写真が多数残っています。

他には、礼装用の帯留は黒留袖よりも色留袖に合わせるほうが無難という説、帯留はパーティーや街着用とする説、黒留袖・色留袖着用の際や式典には帯留は用いないとする説ダイヤモンド真珠の帯留でもパーティーの訪問着用とする説宝石・金銀細工・蒔絵の帯留でも訪問着付け下げ色無地・よそゆき小紋用とする説 などがあります。

また、礼装に帯留を使用する場合は、宝石や、鼈甲、金銀蒔絵のものがふさわしいとされています。

 

最後に

いかがでしたか???

長文大変失礼を致しました🙇🏻‍♂️🙇🏻‍♂️🙇🏻‍♂️

 

 

 

帯留と一言で言っても、

TPOに合わせて、季節のモチーフを身に付けて季節感を表現したり、

帯や着物の柄を引き立たせる帯留は小道具としての楽しみがあり、

なおかつちょっと着物通に見えるお得なアイテムでもあるので興味は尽きません。

 

 

私の場合、先月素敵な先生に素敵なリボン刺繍を教わったので、

自分でまたリボン刺繍をした帯留を作ってみたいという思いがあります。

 

 

帯留を自分好みで作る🌈

それも着物のひとつの楽しみですよね☺️

また、実家に使わなくなったブローチやバックルも沢山あるので、

自分で帯留のパーツをつけて加工したいです🌟

 

 

 

 

 

 

ただいま、帯みのりでは、

HP4周年を記念して、帯締め半額セールを行っています。

話題のビーズ織や作家の帯留がいっぱい!!!

選べる真田紐とセットのお得な商品もございますので是非ご覧ください✨✨✨

 

帯みのりHP 帯留半額SALEコーナー⇩

https://obiminori.com/shopbrand/ct47

 

 

#京都 #西陣 #帯みのり

きものを学ぼう♪「9月に着るきものとは?」

2022.08.26

みなさま、こんにちは🍉

 

凄まじい暑さも、やっと和らいできましたね💦

 

いよいよ着物が着やすくなる

大好きな季節到来ですっ!✨✨✨

 

みんなで着物ライフ楽しみましょう♪

 

 

今日は、

9月に着物を着る場合の、昔からの衣更えのルールと、現代の気候に合わせた一般的な着方についてまとめてみました✨✨✨

 

 

是非一緒におさらいしましょ♪

 

 

 

 

 

 

9月といえば、

真夏から秋へと季節が移っていく過程にあり、

着物や長襦袢も夏物から徐々に変えていく時期です。

 

 

 

 

正式には単の着物と長襦袢を着る季節ですが、

まだ残暑が厳しい日も多く、楽しく着るには工夫が必要です💫💫💫

 

 

 

 9月に着る正式な着物とは

 

着物には、

胴裏や八掛といった裏地のついた袷(あわせ)の着物と、裏地のつかない単(ひとえ)の着物があります。

 

 

夏の着物には、

絽や紗などの透ける着物と透けない素材の単(ひとえ)の着物があり、

6月と9月は単の着物を着るのが正式なルールです。

 

しかし、そうはいうものの、

現代では昔に比べて暑さも凄まじく厳しくなってきましたので、ちょっとしたお出かけなら、9月の初め頃までは、絽や紗などの透ける着物を着ることが多くなりました。

 

しかし、披露宴などの正式な場では、9月1日以降は、昔からのしきたりに合わせた単の着物を着るのがベストだと言われています。

 

単の着物に合わせる帯

 

帯には、

夏帯か袷の着物に合わせる帯かの2種類しかなく、

単用の帯というのはありません。

 

ただ最近は、温暖化に合わせて、スリーシーズン対応の帯といって、盛夏を除く春、秋、冬の長期間締められる軽くて通気性の良い帯も登場しています。

(帯みのりHPにもスリーシーズン対応帯が沢山ございます☺️👍)

 

気候をみながら、

9月の前半は夏の帯を、

後半には袷の帯を締めるのが一般的です。

 

帯揚げや帯締めなどの小物は、夏の帯なら夏のもの、袷なら冬のものというように、

帯に合わせるようにします。

 

和装は季節を先取りする

とても粋で風流な習慣があるため、

トンボやススキ、紅葉、菊などの秋を連想させる柄を選ぶと、かなりの通に見えます。

 

 

単の着物でも、夏物の長襦袢を着て大丈夫?

気を付ける事は? 単の着物に合わせる長襦袢は?

 

 

 

着物の衣更えのルールでは、

9月は長襦袢も単仕立てのものを着ます。

しかし、9月の前半はまだまだ暑すぎますよね🥵

 

なので、9月のまた暑い時期は、暑さ対策に絽や麻でできた夏物の長襦袢を着ることが普通になってきています。

 

長襦袢は袖口などから少し見える程度で目立ちにくいこともありますし、あまりこだわる必要はありません。

 

気候や体感に合わせて、徐々に夏物から単に変えていくのが現実的です🍧🍧🍧

 

 

単の着物に合わせる半襟は?

 

 

 

では、長襦袢に付ける半襟はどうしたらいいのでしょうか。

 

一般的には、

9月は単の長襦袢に塩瀬など(縮緬やポリエステルもありますね)の半襟を付けて着ることになっています。

 

9月でも夏物の長襦袢を着るようになった現代では、厳密な決まりはありませんが、

帯に合わせるのが一般的です。

 

つまり、9月前半で夏帯を締める場合には

絽や麻の半襟を、

後半になって袷用の帯を締めるなら

塩瀬などの半襟を使うということです。

 

半襟を帯に合わせることで全体のトーンがぴったりと合って、着物コーデが自然にまとまります。

 

 

 

 

 

 

着物を9月に着る場合の、長襦袢や半襟の選び方 まとめ

 

・9月は、単の着物に単の長襦袢、半襟は塩瀬などを付ける。

・帯は9月前半は夏帯、9月後半からは袷の帯を締める。

・帯揚げと帯締めは帯に合わせて、夏帯なら夏用のものを使う。

 

9月に着る着物、現代の一般的な着方は?

 

・9月でも暑さが厳しい現代では、ルールにこだわらず、長襦袢は夏用を着ることが多い。

・気候に合わせて、夏物か単の長襦袢かを選ぶようにする。

・半襟は帯に合わせて、夏帯を締める場合は絽や麻のものを、袷の帯の場合は塩瀬などの半襟を使うのが一般的。

 

 

 

 

 

 

以上が9月の着物の選び方になります。

 

世間では、マロン味、サツマイモ味など

秋の味覚のお菓子や、ハロウィンの可愛らしい小物なども並び始めて、どんどん秋の気配を感じる今日この頃🎃🍠🍇

 

今年の秋は、

美しい日本各地の紅葉やお寺めぐり、

歌舞伎見物、美術展めぐりに

モンブランスイーツめぐりなど、

着物を着てお出掛けしたい場所がたくさんあります✨💫

 

お出かけシーンに合わせて、

着ていく着物コーデを考えるだけでワクワクしてきますね☺️

 

 

帯みのりは、秋にイベントに参加します🌈

 

・。☆・゜・。・。☆・゜・。・。☆・゜・。・。☆・゜・。・。☆・゜・

とき 10月21.22.23日(金、土、日)の3日間

ところ 京都市左京区 黒谷 金戒律光明寺 清涼殿

・。☆・゜・。・。☆・゜・。・。☆・゜・。・。☆・゜・。・。☆・゜・

 

京都市左京区のくろたに光明寺にて開催される

「つなぐ、つむぐ、はぐくむの会 くろたにマルシェ」に今年も参加します🍁🍁🍁

 

伝統産業と和文化のワークショップや素敵なお店がいっぱいの3日間です💫💫💫

 

また詳しい内容など、

Instagramや帯みのりのHPブログ、

公式LINEにてご案内いたしますので、

ぜひぜひチェックしてみてくださいね⚡️

 

 

 

 

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