
【秋を先取お月見と着物コーデ
2025.09.03
日中はまだまだ暑さが残りますが、夜風に鈴虫の声が混じるようになると、
少しずつ秋の気配が近づいてきます。
秋といえば「お月見」。
中秋の名月は一年で最も月が美しいとされ、
古来より日本人に愛されてきました。
平安時代には、貴族たちが舟を浮かべて月を眺める「観月の宴」を楽しみ、
和歌や音楽に興じたといわれています。
その雅な文化は、千年の都・京都に今も息づいています。
京都のお月見文化と観月会
秋の京都では、名月を愛でる様々な行事が催されます。
歴史ある建物や自然の風景と月が重なり合う光景は、京都ならではの特別な体験です。
• 清水寺 夜間特別拝観
ライトアップされた清水の舞台から望む月は、まさに幽玄の美。
眼下に広がる京都の街明かりと相まって、まるで夜空に浮かぶ舞台に立っているかのような気分を味わえます。
• 大覚寺「観月の夕べ」
平安の昔より「真言の御室」と呼ばれてきた大覚寺。
境内の大沢池に舟を浮かべ、楽の音とともに月を鑑賞する行事は、平安貴族の観月の宴を今に伝えるものです。
水面に映る月影は、息をのむ美しさ。
平安時代初期、嵯峨天皇は、嵯峨野に離宮(現在の大覚寺)を造営され、その際、中国の洞庭湖をモデルに、「庭湖」と呼ばれる日本最古の人工池(林泉)のある庭園をつくられました。
周辺の山の高さ、木々の配置など、池を取り巻く背景が、まるで観月のために用意されているかの様に絶妙な調和を創り上げています。
【水面に揺れる月明かり】
日本三大名月鑑賞池のひとつである大沢池(おおさわのいけ)では、池に龍頭(りゅうとう)舟、鷁首(げきす)舟などの船を浮かべて観月を楽しむ風雅な催しが開かれます。
•下鴨神社 名月管弦祭
古代、朝廷より同社へ神様の御霊の田「御戸代(みとしろ)」として田地が奉納され、平安時代には五穀豊穣、天下泰平を祈願して雅楽や神楽など芸能が奉納される御戸代会(え)の祭儀が行われました。この流れをくんだ神事の後、管絃の調べを聴きながら名月を観賞します。
名月管絃祭ではススキの穂を飾り、かがり火が焚かれ、橋殿で十二単の舞姫が奉納され、尺八・管絃・箏曲などの伝統芸能が奉納されます。

まるで平安時代にタイムスリップしたかのような雅で幽玄な世界が広がります。
2025年10月6日月曜日 無料、月見のお茶席1,000円 時間 17:30〜21:00
このように、京都では観月とともに歴史や文化を感じられる場所が数多くあり、毎年多くの人々がその美を求めて訪れます。
お月見と着物の美しい関係
そんな特別なひとときには、ぜひ着物でのお出かけをおすすめします。
月や秋草をモチーフにした文様の着物は、秋の景色と見事に調和し、纏う人自身が風景の一部となったような趣を演出してくれます。
例えば、桔梗や萩、すすきといった秋草文様。
あるいは満月や雲取文様があしらわれた帯。
お月見というシーンに合わせた装いは、その場をより特別な時間に変えてくれます。
着物はただ「着る」ものではなく、風景と響き合うことで完成する装いなのです。
帯みのりおすすめ・月の袋帯
帯みのりがお届けする袋帯は、澄んだ夜空を思わせる黒地に銀糸の星が瞬き、螺鈿の月が虹色に光を放つ特別な一本。
光の角度によって表情を変えるその帯は、まるで本物の月を身に帯びているかのよう。
静かでありながら確かな存在感を放ち、纏う人をより一層引き立てます。
秋の夜、お月見や観月会の場にこの帯を締めれば、自然と周りの視線を集め、しっとりとした大人の輝きを添えてくれることでしょう。
まさに「月を纏う帯」と呼ぶにふさわしい逸品です。
秋の夜長を、月とともに
古都・京都で楽しむお月見は、単なる観光ではなく、千年続く文化を体感する特別な時間。
そこに着物を重ねれば、月の美しさをより深く感じることができます。
秋の夜長を、月とともに、そして着物とともに過ごす贅沢。ぜひ一度ご体験ください。
📩 気になった方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
皆さまは、今年のお月見をどこで楽しまれますか?🌙✨
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