みなさま、こんにちは。
本日も帯みのりのblogをご覧下さり、
誠にありがとうございます。
今年の桜は少し早めに開花して、
卒業式と入学式の両方に
華を添えてくれていますね。
桜は咲いてる時はもちろん、
散り際のうつくしさは、
格別の趣がありますね。
さて、本日の帯みのりのテーマは
「西陣織の代表的な織物の技法
錦織(にしきおり)」
についてです。
「錦織(にしきおり)」
錦秋、故郷に錦を飾る……。
価値が金にも等しいという意味をもつ
「錦」を冠した「錦織」は、
金銀糸や多彩な色糸を駆使した
絢爛豪華な絹織物の最高峰です。
光の当たり具合で表情がたいへん美しく
変化するさまは素晴らしく
「光の織物」
とも呼ばれ、古代から尊ばれてきました。
西陣織の錦織(にしきおり)には、
経錦(たてにしき)と緯錦(ぬきにしき)があります。
経錦(たてにしき)
経錦(たてにしき)とは何色もの彩色を用い
紋様を織り出す錦のなかでも最も古い歴史をもっています。
千二百年以上も前から
織られていた織物といわれていますが、
その発祥は定かでありません。
中国から日本にその技法が伝えられた年代も
古すぎて記録が残ってません。
しかし、七・八世紀の飛鳥、奈良時代の遺品は、
法隆寺や正倉院に伝えられ、現在も見ることが可能です。
経錦(たてにしき)は、文字通り、経糸(たていと)によって、
地の文様が織り出されている錦です。
つまり3色の配色による織物であれば3色3本の経糸を1組として、
これが互に表裏浮沈交替して地や文様を織り出しています。
したがって、色数が多くなれば、それだけ経糸の本数も増すことになり、
開口の操作も容易でなくなりますから、自然配色にも限りがあり、
また大きな紋様は織り難いということにもなります。
それ故、経錦は普通二重経のものがほとんどですが、
なかには四重経、六重経というような驚くべきものもあります。
また配色に変化をつけるために、
地を何色かの縞にする場合もあります。
九寸なごや帯 株式会社みやび 古代織経錦全通 | 名古屋帯 | 京都西陣 帯の卸し問屋 帯みのり (obiminori.com) 帯みのりHPより
緯錦(ぬきにしき)
錦の歴史は大変古く、中国では漢代に遡り、
わが国でも奈良時代にすばらしい発展を遂げ、
経錦、緯錦などの技法や各種の紋様の錦が織られてきました。
平安時代以降になると、更にそれは細分化され唐錦、
倭錦、糸錦などと名付けられた諸種のものが織られてきました。
また、緯錦においては、
奈良時代と平安時代とではその糸遣いを異にするなど
錦は時代とともに複雑多様に発展していったことになります。
錦地を代表する「糸錦」は天正年間、明の製織法にならって
西陣で織り始められたという記録がありますが、
別搦みで裏の絵緯の浮糸を綴じた錦が
盛んに織られるようになったのは、
帯地に用いられるようになってからと考えられ、
江戸時代だと考えられます。
錦とは種々の彩糸を駆使して紋様を織り出した織物の総称であり、
織物の中では最も華麗なものの代名詞的に使われています。
多くの絵緯(紋様表出にだけ必要な緯糸)を用いて、
さまざまな多彩な紋様を織り出した織物(錦)のなかには、
織法や紋様に応じて固有の名称をもっているものもあります。
通常地を3枚綾とし、絵緯は表裏とも別搦糸で抑えた
「糸錦」が錦地の代表といわれています。
錦は振袖や礼装用の帯に用いられる他、
袋物や法衣、人形衣裳、舞台衣装、
表具、能衣裳にも利用され、人々に今も愛され続けています。
帯みのりHPにも
うつくしい西陣織の錦織帯ございます。
ぜひ御覧くださいませ。
京都 西陣 帯みのり